「20代~30代に伝えたい!NISAと保険を併せた資産運用」
向かって左から:エフピーサポート株式会社 取締役 (当協会理事) 可児 康充さん、IFA事業部営業部営業責任者 杉浦圭さん
年代ごとに、イベントやお悩みは異なるもの。では、実際の相談現場にて、20~30代の方にプロはどのようなアドバイスをしているのでしょうか。「保険代理店」と「IFA」の両方の事業を行っている、エフピーサポートの可児康充さんと杉浦圭さんに、20~30代の方に多いお悩みやそれに対するご提案について教えてもらいました。
――「独身で働いている方」からは、どんなご相談が多いでしょうか。
杉浦圭さん(以下敬称略):20~30代の方は、長らく日本経済が長らく停滞している時代を過ごしてきた年代ということもあって、お金に対する危機感をお持ちで「預貯金以外に、何か始めたい」とおっしゃる方が多いですね。
そこで、NISAなどの税制優遇制度を活用しながら、少額でコツコツと資産形成をしていくことをご提案することが多いです。特に20~30代の方は、今後の現役で収入を得られる期間が長いため、長期で運用できることも大きなメリットです。
さらに、現在、家族などのどなたかを金銭的にサポートされているかどうかを伺い、いらっしゃる場合は、万一の際の死亡保障をご提案することもあります。
SNSや動画等の、一部の偏った情報を見ている方からは、「投資をすれば、保険は不要ですよね」とおっしゃる方もいます。もちろんそういうケースもありますが、万一の病気やケガの際に、貯蓄が少ない方は、生活が立ち行かなくなる恐れがあります。
一定額以上の医療費の支払いが不要になる高額療養費制度もお伝えしながら、貯蓄状況によっては、「自分が生きていくための保険」として、医療保険を加入したほうがいいケースもあります。
可児康充さん(以下敬称略):また、20~30代の方は、事業を始められたり、相続を受けたりというケースもありますね。
さまざまなリスクに備えるために、保険加入のご提案をすることに加えて、状況に応じては、逆に保険から卒業するお手伝いをする場合もあります。残りの人生が何十年もありますので、全体のバランスを見ながらご提案をするように心がけています。
――結婚した「ご夫婦」の場合はいかがでしょうか?
杉浦:ご夫婦の場合は、お二人の収入を生活資金としてどれくらい使われているかについて丁寧に伺います。最近は共働き家庭も増えていますが、お二人の収入で生活がぎりぎりというケースもあれば、お一人の収入で生活して、もうお一人の収入はすべて貯蓄に回しているケースもあるなど、実に多種多様です。
万一、どちらかが亡くなった場合に、生活ができるかを見ながら、保険の必要性を確認します。特にお子さんがいる場合は、保険の必要性が高くなるケースが多いですね。
保険のほか、貯蓄や運用をしたほうがいいのか、それらを組み合わせたほうがいいのか、と、状況にあわせてご提案をしています。保険の場合は、例えばお子さんの学費の支払いが必要な期間に絞るなど、無駄のないような形でご提案をしています。
――「ご夫婦」の場合、ご相談はお二人で来ることが多いですか?
杉浦:最初は、お一人でくるケースが多いですね。私は「できましたら、次はお二人でいらしてくださいね」とお伝えしています。なぜなら、お二人のお気持ちや将来設計、勤務先の状況などにあわせて、より最適なご提案ができるからです。
特に、保険に加入する場合は、万一の際に請求漏れがないように、お二人が保険の加入内容をしっかり理解しておく必要があります。「お二人がわかるところにファイリングしておいてくださいね。何かあったら、私にご連絡ください」とお伝えしています。
人生を共に歩まれていくご夫婦ですので、できる限りお二人で将来設計を考えながら、お金の状況も把握していただくことが大切かなと思います。最近は、オンラインでのご面会も増えています。
可児:ご夫婦でご相談にいらっしゃると、相手の考えていることをお互いが理解できることもメリットだと感じます。例えば、私が奥様に質問してお返事をいただく際に、そのお返事を旦那様が聞いて、奥様の気持ちを間接的に知ることも多いようです。
もし、ご夫婦だけで話すと、ときには衝突してしまう場合もあるかもしれません。しかし、私たちのように、第三者が入ってお話することで、普段相手に伝えていない気持ちを表に出すことになり、ご夫婦の人生設計やマネープランの軌道修正につながることも多いようです。
――「子どもが生まれた場合」は、いかがでしょうか。
杉浦:お子さんが生まれた場合は、教育費の準備のご相談が多いですね。積み立てによる学資保険のほか、NISAを活用して運用など、さまざまな方法がありますので、メリットとデメリットをお伝えしながらご提案をしています。
弊社は保険事業とIFA事業の両方をしておりますので、保険だけでなく、資産運用のご提案が可能なので、幅広い選択肢からお選びいただくことができます。
お子さんが生まれた場合は、ご自宅に訪問してご面会をするケースが多いですね。ご自宅でしたら、源泉徴収票など、必要なものをその場で見せていただくこともできますので、よりきめ細やかなご提案をさせていただけると感じています。
――「住宅購入」をする場合は、いかがでしょうか。
杉浦:弊社では、住宅ローンアドバイザーの資格を持っているものもおります。金利の種類のご説明のほか、住宅ローン減税を受ける場合はどう活用するかなど、幅広い視点からご提案をお届けしています。住宅ローン減税は、住宅ローンを組まれる方の所得により、減税額が変わりますので、源泉徴収票を見せていただくとスムーズですね。
減税分については、預貯金にするのか、運用に回すのかといったご提案もしております。
また、ローンを組んだ後に、繰り上げ返済をすべきか、した場合はどうなるかというシミュレーションのほか、損害保険も取り扱っていますので、火災保険や地震保険などのご提案もしております。
――「20~30代の方」へのご提案で心がけていることはありますか?
杉浦:お金を「貯めること」「ふやすこと」も大切ですが、「使うこと」についても個人的にさせていただくことが多いですね。例えば10万円ある場合に、預貯金や投資でふやしていくのか、それらは5万円にして、残りの5万円を今の生活を楽しむために使うのか、というバランスをご一緒に考えるようにしています。
20~30代の方は、お金を使うことを我慢しすぎている方もいらっしゃるので、お金を上手に使いながら楽しんでいただけたらというのがお客様への願いです。
可児:20~30代の方は、お金を使って、例えば自己投資をすることも大切な年代だと考えています。
自己投資によって、スキルが身について役職が上がったり、転職や独立をしたりすることで、未来の収益が上がるでしょう。短期的な収益だけではなく、長い目で見てお客様のよりよい人生につながるようなご提案をしていけたらと思っております。