理事長からのご挨拶

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    日本金融商品仲介業協会(旧ファイナンシャル・アドバイザー協会)は、2020年1月に設立され、現在では正会員も31社まで増え、その会員数を順調に増やしてきております。

     現在、アメリカでは約13万人のファイナンシャルアドバイザー(FA)がおりますが、日本には、まだ6,000人程度しかおりません。なぜ日本でFAの普及が進まないのかというと、1つには、お互いが切磋琢磨し、情報交換をする場がないからだと思います。アメリカにはFPA(Financial Planning Association)などいつくかの業界団体があり、そのカンファレンスやオンラインセミナーを通して最新の情報やベストプラクティスが共有され、そこにFA向けにプラットフォーム、プロダクト、サービスを提供する会社も加わり、一大産業としてのエコシステムが出来上がっております。

     一方、日本においても少子高齢化をはじめとする社会構造・経済環境の変化を受け、一般生活者が自助努力で資産形成・運用を行なう必要性が高まるなか、単に金融商品の仲介を行なうのみならず、顧客のライフステージに応じた資産計画の策定や資産関連の総合的なアドバイスにより、その目標達成に向けた実行支援までも行なうFAの役割の重要性が高まりつつあります。

     こうした中、顧客へ資産形成・運用のアドバイスとその実行支援の双方を提供する長期的なライフ・パートナーとして、FAには、顧客側に立つ購買代理人としての専門的知識・技能と厳格な顧客本位の姿勢が求められます。

     しかしながら、現状においてはFAの殆どが小規模な事業者として個別に活動し、質の高いサービスの提供に必要な情報や研修機会等が不足しており、専門性や提供役務の水準等も事業者によってまちまちとなっております。さらに、FAは一般国民からの認知度が低く、FAの普及に必要な土壌が十分でない状況にあります。

     このような課題認識のもと、日本金融商品仲介業協会(旧ファイナンシャル・アドバイザー協会)においては、今後、FAが真に顧客の立場に立ちアドバイスを行なうための支援と、我が国におけるFAの普及促進に努め、ひいては、個々人の安定的な資産形成に貢献して参る所存です。

     当協会の取り組みにご理解をいただき、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

    令和6年1月

    一般社団法人日本金融商品仲介業協会

    理事長